2022.9.21

生活習慣がもたらす恐ろしい事態

生活習慣がもたらす恐ろしい事態

人間には不幸か、貧困か、病気が必要だ。でないと人間はすぐに思いあがる
ツルゲーネフ

突拍子もなく名文をご紹介したところでこんにちはこんばんわ。みなさんは、健康のために食べるものや体調管理に気をつけてますか?私はもう不惑を超えて数年経ちますが、昨年までほとんど気をつけたことがありませんでした。

そんな不摂生な生活を何十年も続けるとどうなるか、ご紹介したいと思います。

30歳で初めての人間ドック

今から10年以上前、30代になりたての頃、体調は特に問題はなかったものの、子供も少しずつ大きくなってきたこと、また30歳を超えたこともあり周囲の勧めもあって人間ドックを受けることにしました。

それまでの生活といえば、睡眠時間を削りながら仕事をこなし、食べたい時に食べたいものを食べるという不摂生の極みのような生活をしていたので、どんな悪い結果が出るのだろうと恐々としながら受診しました。

「結果良好!?」と一安心

ところが、事前の予想に反して結果は良好、血液成分が少し悪いということで、具体的には

  • 中性脂肪が多い
  • HDL、LDLコレステロールの数値が悪い
  • 尿酸値が高い

診断名は「高脂血症」、現在でいうところの「脂質異常症」というものでした。

私としては「肝臓がピンチです!」とか「腎臓がアウトです!」とか言われるかと思っていたので、この結果を聞いて「ああ、そんなに悪くない結果なんだな」と認識してしまいました。

その時の説明で、今の状態を続けるとどうなるかのリスクや、もっと具体的な「動脈硬化」「心筋梗塞」「脳卒中」などについても説明を受けたはずなのですが、その時の私にとっては、「遠い未来、もしくは自分ではない誰かが罹るかもしれないテレビで良く見聞きする病気」くらいの感じで受け取ったように思います。

医師のススメで投薬治療を開始するものらりくらり

その後、投薬治療を勧められて、とりあえずは何もわからず従って半年程度続けたものの、何かのきっかけでやめてしまったのでした。それから数回、数年おきに人間ドックにかかったものの、同じような結果が続き、投薬をし、やめて、を繰り返していました。

また、結果的に最後になった人間ドックで大腸内視鏡中に大変痛い目に遭ってしまい、その後の数年人間ドックをサボってしまうことになります。

最初の診断から10年以上経過忍び寄る影

時は流れ、脂質異常症と診断されてから、回復と再発を繰り返しながら10年以上が経過します。

師走真っ只中のお昼、自転車を漕いでいて、なんとなく息が苦しいことに気がつきました。
本当に微かな兆候だったのですが、「軽い運動で息切れ」は何かの病気のサインだと、どこかなにかで見た記憶がある。

おまけに息切れだけじゃなく、「何か胸のあたりもほんの少し痛む」ような気もする。

だけど、年末に向けて仕事は忙しいし、年始には楽しいことがいっぱい待っている、嫌なことは考えたくない、だからとりあえずは様子見をしよう、そのうち良くなるかもしれないし、、、と、今考えれば、そう判断することで不安や怖さを紛らわしていたんだと思います。

最初の異変から数ヶ月明確に現れる症状

そうして、胸の痛みが再び起こらないように、慎重に慎重に過ごしながら12月をやり過ごし、楽しい楽しい正月を過ごして仕事初めから数日経ったある日、階段で4階まで上がった後に明確に胸と左肩に痛みが。ものすごく嫌な予感がしました。

それから、ある一定以上の負荷をかけた運動をすると、息苦しさ、胸痛、左肩の痛みが出るということがわかりました。これはもう何かがおかしいに違いない。そう確信して、翌朝近所の循環器科へ駆け込んだのでした。

自覚症状を感じ循環器内科を受診

病院ではすぐに心電図をとってもらったのですが、結果を見た先生がすぐに一言

「心電図のSTが低いね」

とおっしゃいました。もちろん意味がわかるはずもなく、どういうことでしょうか?と尋ねると

「狭心症の可能性がありますね」

狭心症とは

心臓がたゆみなく動き続けるために、心筋へ酸素と栄養素を送るための専用栄養血管が冠動脈です。 この冠動脈が細くなることで心筋への血流が阻害されて酸素不足を起こし、胸の痛みなどを生じるのが狭心症です。 冠動脈の狭窄が起こる主な原因は、冠動脈の動脈硬化、または冠動脈がけいれんして収縮する攣縮です。
https://www.maruko-heart.jp/angina-pectoris/

とのこと。先生の声色に深刻さがなかったものの、どこかで聞いたその病名に急に緊張が走ります。まさか自分がそんな病気に掛かっている可能性があるとは。

「早めにCTなどで詳しく見た方がいいですね」

と先ほどとは違った声色で先生がおっしゃった。
ああ、これは結構マズイ状態なんだな、と直感し、最短で実施できる日程で検査をお願いしました。

再検査で「狭心症」と判明

数日後、検査専門のクリニックにてCT撮影を行い診断をしてもらったところ、冠動脈の1本がかなり狭くなっていることがわかりました。

数値で言うと95%狭窄。ほぼ詰まっている、と。

撮影画像を見せてもらったのですが、太い血管の中ほどのところで急に狭くなっている箇所がある。というか、画像だと途切れているようにすら見えました。
撮った画像を持ってそのまま最初の循環器科へ戻ると、

「これはすぐに大きい病院で治療した方がいい。紹介状を書くのですぐ行ってください」

とのことでした。その場で電話してくれて、翌日(!)都内の某総合病院へ行くことになりました。

総合病院での手術・治療を開始

そこからはもうあっという間で、

  • もう詰まる寸前なのですぐ治療した方がいい
  • 内容としてはカテーテルによるステント留置
  • これで血管を拡げることで狭窄をなくし血液循環をよくする

ということで数日後に手術実施、翌々日には退院という流れでした。

手術自体は開腹をせずにカテーテルで行う比較的軽度なものだったのでこちらの負担は低かったと思いますが、それでもやはり手術中は生きた心地がしませんでしたし、術後の数時間は注意を要するということで大変不安な時間を過ごしました。

生活習慣病の恐ろしさを実感

生活習慣が元で起きる病気が怖いのは、すぐには何も起きない、ということです。

血液中のコレステロールが長い時間をかけて血管にこびりついていき、その部分がだんだんと硬化していきます。そして硬くなったところが傷ついたりしてさらに血液中の脂や汚れが溜まりやすくなり、それがやがて血管を詰まらせることになります。
それによって起こる代表的な病気が心筋梗塞と脳卒中になるのですが、いずれも突然死に至る可能性のある大変恐ろしい病気です。

普通に生活もできていて何も支障はないのだけど、ある時期を越えると突然後戻りのできない事態を引き起こすことになるのです。

生活習慣と向き合う

脂質異常症も動脈硬化(軽度であれば)も生活習慣を見直すことで改善が可能です。LDLコレステロールは投薬することで劇的に改善することができます。また、コレステロールの値は生活習慣のみでなく、遺伝的なものも影響があるそうです。

ここで最初の名文につながるのですが、私は今回のことであらためて自分の生活習慣を見直すことができました。

糖質や脂質を減らし、血糖値の上がりにくい食品を選ぶなど食生活を見直し、また運動を生活に取り入れる、ということを行っています。体重も以前の3分の2に!となれば最高なのですが、そこはまだ改善途中です。

問題がすぐには見えないのでなかなか自分ごとにしづらいですが、食生活や生活習慣がもたらす影響はとても大きいです。
手遅れになる前に、今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。

モシモカ
もしもカフェ常連客

もしもの時を想像しては不安になっている

コメント

コメントはこちらから

タグ

Tag
Tag

タグ